Mr.Xデザイナー・宮崎泰成インタビュー

2018年11月19日 更新 コラム
Mr.Xデザイナー・宮崎泰成インタビュー

『GOD SELECTION XXX』はこうして生まれた

ブランド名の秘話

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-宮崎さんはなぜ自身のブランドに『GOD SELECTION XXX(ゴッドセレクション トリプルエックス)』という名前をつけたんですか?
最初はシンプルに『XXX(トリプルエックス)』という名称にしたかったんです。なぜかというと、単純にXXXという文字の並びが好きだったから。
小さい頃、ゲームのプレイヤー名を自分で入力するときに、単純に自分の下の名前を入れるのは格好悪い気がして、あえて「×××」のような名前を設定するのがかっこいいと思ってたんです。

だから自分のブランドも『XXX』にしようと思ってたんですが、XXXだけだと商標が取れなかったので他のワードをプラスする必要があった。

『GOOD SELECTION XXX(グッドセレクション トリプルエックス)』という名前にしようかなと考えたんですが、どうも百均の店名っぽくてダサい感じがしたんですよね(笑)。

なので「GOOD」をやめて『GOD SELECTION XXX』にしたんです。GOD=最上級の存在なので、最高の選択という意味も込めて、この名前にしました。

インスピレーションの源は、自分が見たもの・経験したもの

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-なるほど、そんな理由があったんですね(笑)。
宮崎さんが創り出す世界観には男性のみならず女性のファンも大勢いますが、何からインスピレーションを得ているんですか?
僕は、寝ている時以外ずっとアンテナを張っていて、色んなものからインスピレーションを得ていますね。旅行に行った時や街に行った時に感じることを、すごく大事にしてるんです。だから、行ったことがない場所や、やったことがない事をあえて経験する。それが大事だと思ってます。

あと、幼少期に見たものも強く記憶に残っていて。今販売しているTシャツにプリントしてる目元にロゴをかぶせたデザインは、アートギャラリーだった実家で幼少期に見たアートから発想を得ました。こういう小さい頃に日常的に触れていたアートも、今の僕の作品に大きく影響してますね。
-宮崎さんのInstagramに旅の写真が多い理由がわかりました。
そうなんです。旅は色んなものを教えてくれますね。
ちなみに、他の人のInstagramもよく見てます。
-宮崎さんが尊敬するアーティストやスタイリストさんのInstagramですか?
いや、なんでも見ます。
著名なアーティストや有名人など、誰が情報を発信しているのかにあまりこだわってない。フラットに色んな情報を収集してますね。

2018年12月、『Mr.X』が始動。

普段は人に見せないところでも、カッコつけてほしい。

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-ずっとアパレル1本だった宮崎さん。今回、なぜメンズスキンケアアイテムをデザイン・プロデュースすることにしたんですか?
単純に、自分が家に置きたいと思うものがなかったから。男性なら誰しも「カッコつけたい」っていう気持ちは多少なりともあると思うんですよね。だから外に出る時はいい服を着たり、髪型にこだわったりする。

でも、洗顔や化粧水など家の中に置くアイテムには、そういう男性の「カッコつけたい」気持ちをサポートしてくれるような、洗練されたパッケージのものが少ないと感じていたんです。もちろん高いお金払えば買えるかもしれないけど、日常的に使うものってもっと気軽に買えるべきだと思っていて。

だから、かっこいいけど気張らずに買えるものを、自分で作ろうと。

あえてのユニセックス。「選ぶ」ことをステータスに。

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-『Mr.X』はどんな人に使って欲しいですか?
『GOD SELECTION XXX』のアイテムをすでに持ってくれている人はもちろん、持っていない人にも是非使って欲しいですね。

例えば、『GOD SELECTION XXX』のTシャツが欲しいんだけどちょっと値段的に手が出せないでいる中学生とかね。『GOD SELECTION XXX』のエントリーアイテムみたいな感覚で手に取ってもらえると良いなと。

部活の後にMr.Xのフェイスウォッシュで洗顔するとか、いいですよね。僕自身、そういう、カッコつけた中学生でいたかったから(笑)。

あと、実はMr.Xを使っている男性の彼女っていうのが裏ターゲットなんですよ。女の子が彼氏の家に泊まった時に、Mr.Xのスキンケアアイテムを見て、「こんなオシャレなの使ってるんだ」って彼に惚れ直して欲しい。

それに、メンズ用のアイテムではあるけど、今回販売する洗顔、ローション、乳液は香りがピーチで、パッケージデザインもユニセックスなものにしてるんで、是非彼氏・彼女に使って欲しいです。

「普通」に挑戦すること。

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-今後、『Mr.X』をどのように展開していきたいですか?
使ってくれる人の日常に溶け込むような、「あって当たり前」のような存在のアイテムをデザインしていきたいです。

実はこの「普通」や「当たり前」って一番難しいと思ってるんですけど、だからこそ挑戦したい。
ゆくゆくは、一人暮らしの男性の家に、当たり前にあるようなブランドに育てていきたいです。
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あと、今回洗顔・ローション・乳液のアイテムのパッケージデザインに、「0」「1」「2」のナンバーを入れたんです。これは今回売り出すスキンケアアイテムの使う順番でもあるんですけど、これからアイテムを「4」「5」と増やしていくことも想定においてる。

そうすると、男子のコレクション癖みたいなものを満たしていけるかもなんて思ってます。
「『GOD SELECTION XXX』のTシャツみたいに、使えば使い込むほど良くなっていく。Mr.Xもそんなブランドにしたい。」

そう語った宮崎さん。

まるで少年のような好奇心と探究心、そして幼い頃から自然と養われた確かな審美眼。

そんなエッセンスが混じり合う、オリジナルな世界観が詰まった『Mr.X』にこれからも注目です。

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