eスポーツがオリンピック正式種目に採用!?その可能性とメリット・問題点とは

2019年3月6日 更新 eスポーツ
eスポーツがオリンピック正式種目に採用!?その可能性とメリット・問題点とは
プロ級の腕前を持つゲーマーたちが覇を競い合うeスポーツ。最近ではよく聞くワードですが、そのeスポーツがオリンピック種目になるのではというニュースが話題になりましたね。

スポーツが主流のオリンピックにおいて、ゲームの腕前だけでメダル獲得…まるで夢のような話ですが、一体どういうことなのでしょうか?

eスポーツとオリンピックの関係、メリットと問題点を紹介します。

eスポーツがオリンピック種目になる?

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事の発端は、2017年にアジアオリンピック評議会がおこなった、2022年アジア競技大会(=アジア版オリンピック)でeスポーツを正式種目として採用するという発表。

上記の発表がされるや否や、eスポーツがメダル種目となる!と各方面の業界が盛り上がりを見せたのはニュースでもうかがい知れます。

実際に2018年のアジア競技大会では、eスポーツがデモスポーツとして選ばれ実施されました。

オリンピックの正式種目になったわけではありませんが、eスポーツが今後さらに発展していくことが予想される明るいニュースでした。

eスポーツがオリンピック種目になるとどんなメリットがある?

では実際にeスポーツがオリンピック正式種目となった場合、どんなメリットがあるか考えてみましょう。

eスポーツ自体の認知度が上がり、業界が盛り上がる

eスポーツがオリンピック正式種目になれば、ネットやテレビなどのメディアで取り上げられる機会が大きく増えるので、これまでeスポーツに興味を持っていなかった人たちにもeスポーツの存在を知ってもらうことができます。

またeスポーツの認知度が上がれば、その結果として業界全体が大きく発展することが可能でしょう。

広告効果が上がるのでスポンサーが増える

認知度が上がるということは、すなわち人目に触れる機会が増えるということ。それに注目した企業からのスポンサーとしてのオファー増加にも繋がります。

さらに、スポンサーが増えれば業界の規模も大きくなるので、eスポーツ大会の開催頻度やその賞金額増加、eスポーツを意識したゲームが増えることも予想され、プロゲーマーと呼ばれる選手たちの待遇も良くなるはずです。

eスポーツをオリンピック種目にする上での問題点

アジア競技大会へのeスポーツ競技採用の嬉しいニュースが飛び込んできたのは2017年ですが、翌年2018年9月にはIOC(国際オリンピック委員会)会長はeスポーツをオリンピックに導入する上でいくつか問題点があることを語りました。

・正式種目にするには国際的な競技団体が必要
・著作権問題
・暴力表現のあるゲーム

メダルの授与をするためには選手をひとつにまとめる国際的な競技団体が必要となることや、FPSなどの一部ジャンルのゲームには暴力表現があるために、暴力を助長するのではないかという懸念があることを指摘したのです。

これによって2022年のアジア大会についても、黄色信号が灯ったと言えるでしょう。他にも、未だにゲームをスポーツとして認めていない人が多いなど、世論面での問題点もあります。

eスポーツの未来はオリンピックだけじゃない

仮にeスポーツがオリンピック正式種目に選ばれたとしても、オリンピックが4年周期で開催されることを考えると今流行っているゲームがその時に流行っている保証はありません。

流行っていないということは、プレイ人口が減るということ。競技に注目する人も当然減ります。

そういった面から見ても、eスポーツのオリンピック種目は問題点が多いと言わざるを得ないでしょう。

しかしサッカーW杯のように、オリンピック以上の盛り上がりを見せる大会が存在するスポーツもあります。

仮にeスポーツが今後オリンピック正式種目に選ばれなくても、オリンピックという形式にとらわれず、eスポーツの世界は今後独自の路線でさらなる盛り上がりをみせていくことでしょう。

eスポーツ人気はオリンピックの枠にとらわれない!

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eスポーツが2022年アジア競技大会の正式種目として採用されたことが、eスポーツがオリンピックの正式種目になるかもしれないというニュースが広まったきっかけです。

その実、メダル授与のための国際競技団体の存在やゲーム内の暴力表現など、現状その道のりは険しいと言わざるを得ないでしょう。

しかし、eスポーツ人気がどんどん上昇しているのは事実。今後の業界がオリンピックという枠にとらわれることなく、どのように発展していくのか楽しみですね。

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