[Mr.X's LIFE vol.2]フォトグラファー・RK

2019年4月25日 更新 コラム
[Mr.X's LIFE vol.2]フォトグラファー・RK
「自分はこれから何をしたいんだろう」と疑問が頭をよぎることはありませんか?

学校を卒業したら就職。そんな世間の流れに抗うことなく上手くやれる人はいっぱいいるのに、自分はどうしても気持ちの整理がつかない。

そんなLIFE=Mr.X読者が"自分らしい生き方のヒント"を少しでも得られればという願いを込めて、自分のライフスタイルを確立しているかっこいい「オトナ」の生き方を特集する「Mr.X's LIFE」を始めます。

今月のMr.X

今回インタビューさせていただいたのはRKさん。都内を中心に活動しているフォトグラファーで、Instagramでは30万人を超えるフォロワーを持っています。
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2018年の暮れ、ツイッターで自身の写真が拡散されたこともあり、SNS経由で彼の写真を目にしたことがあるという方もいるはず。
RKさんの撮る写真は、たった一つの言葉で表すことができます。

それは"カッコいい"。

彼のInstagramに投稿されている写真を少しでも眺めたなら、その信念がありありと表現されているのが分かるでしょう。

そんなRKさんの写真には、彼の生い立ちやライフスタイルが大きく影響しています。

先輩に頼まれてはじめた写真撮影

10代の頃はスタイリストに憧れて文化服装学院へ

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今でこそフォトグラファーとして活動していますけど、もともと写真に興味があったというわけではないんですよね。それこそ昔は使い捨てカメラでパシャパシャと撮っていたくらいで。
18、9歳の頃まではスタイリストを志望していたんです。なので、高校でやっていた野球で春の選抜に出場して、自分なりの親孝行ができたかなと思ったタイミングで、文化服装学院に入学しました。
でも結局、紆余曲折を経てスタイリストは諦めたんです。それで今度はDJの世界に(笑)。CDも3枚ほど出してます。

iPhoneからはじまったフォトグラファーとしてのRK

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その後はグラフィックデザイナーとしてデスクワークをずっとやっていたんですが、すごく太ってしまったんですよね(笑)。このままではまずいと思い、ランニングを始めることにしたんです。
そのとき参加させてもらっていたAFE(Athletics Far East)というランニングチームで、活動の様子をInstagramに投稿するように頼まれたのがフォトグラファー・RKとしてのはじまりでした。
ランニング中に重たい一眼レフを肩に掛けるわけにはいかないので、iPhoneで撮影していたのですが、最初は緊張しましたよ(笑)。SNSで全世界に発信されるわけですからね、ヘタな写真撮れないぞって。

思わず指が止まるほどの"カッコいい"写真を求めて

本当にカッコいいと思ったものしか写真に残さない

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Instagramなどの投稿画面をスクロールしていったときに、思わず指が止まるようなインパクトのある写真を意識しています。
僕が写真を撮るときは、本当に"カッコいい"と思ったものしか被写体にしません。それしか興味がないんですよね。美しい、可愛いみたいなのじゃダメなんです。
なので、日本人がよく撮りがちな、ふんわりしていてやわらかいコントラストのものに対して、僕はコントラストが強めでパキッとした印象の写真を撮ります。

写真のどこかにさり気ない遊び心を

それから、写真のどこかには遊び心みたいなものを入れています。例えばこの富士山の写真。横断歩道を渡る女性がいますよね?
これ、偶然じゃなくてわざとなんです。こういう雰囲気の写真に、幽霊みたいなのがいたら面白いよなあって(笑)。

実際海外の人からは「貞子だ!」と言われて、想像通りの反応をもらいました。

ツイッターで写真が話題になるも台湾人に間違えられる

自分の名前と作品を知ってもらえたから結果オーライ

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去年の暮れにドローンフォトグラファーの花田礼さんのツイッターで僕の写真が紹介されていて、拡散されたんです。

僕自身あまりツイッターを見ないので、それを先輩が教えてくれたんですけど、実際に見てみたらなんと僕が"台湾人写真家"になっていたんです(笑)。
これにはさすがに笑っちゃいましたね。それで、このツイートにふざけ半分で返信したら、そのやり取りも他の人にとっては面白かったみたいで、多くの人にRTしてもらいました。
結果的には僕の名前と作品をたくさんの人に知ってもらうことができたのかなと思います。その点では台湾人に間違えられてよかったですね(笑)。

インタビューはあえて真面目に答えない

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もともとインタビューはしていただいていたんですけど、やっぱり回数はちょっと増えましたね。でも、それ以外に特に変わったことはありません。
僕はあえて真面目にインタビューに答えないようにしてるんです。ふざけているわけじゃありませんよ(笑)。ただフォトグラファーになった経緯や、僕自身の見た目、それから実際の作品もこれまでの常識をぶち壊すようなものが多いので。「僕が何か語っても…」と思ってしまうんです。

iPhoneフォトグラファーに聞く!iPhoneで上手に撮影するには?

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日頃からInstagramなどを活用するLife=Mr.X読者のために、iPhoneフォトグラファーでもあるRKさんが初心者でも簡単に実践できるiPhoneの写真撮影テクニックを教えてくれました。

三分割法

一番ベーシックでかつ簡単にできることは、三分割法を使った構図を意識すること。

まず、設定アプリの中にあるカメラのメニューで、「グリッド」というスイッチをオンにしてください。
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すると、写真を撮るときに画面に縦横2本ずつの線が表示されるようになるんです。
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これを使って、例えば水平線や地平線をグリッドに合わせるとか、あるいは人物写真なら被写体の目をグリッドが交差する点に重ねるとか。そうすることで、自然に構図のバランスをうまく整えてくれます。
設定も簡単なので、ぜひいろいろな構図を試してみてください。

AE/AFロック

iPhoneに限らないんですが、スマホは基本的にオートフォーカスなので、自動的にピントが合うようになっています。でもシャッターを押した瞬間、それがうまく働いてくれないとピンぼけした写真になってしまうんですね。
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iPhoneでは、画面に映った被写体を長押しすると、「AE/AFロック」という表示が出てピントが固定されます。被写体が動いていない場合には効果的な機能です。

ブレない想いを貫くライフスタイル

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スタイリストを目指し、DJに憧れ、グラフィックデザイナーでスキルを学び、フォトグラファーとして世界を切り取る。
いくつものバックグラウンドを持ち、他のフォトグラファーにはない景色を見てきたRKさんが撮る写真は、"カッコいいものが好き"という彼のライフスタイルそのものをのぞき見ているかのようにも感じます。

こうした彼のブレない生き方は、現代を生きる若い世代の心に強く響くものがあるはず。自分の将来に霧がかかったような漠然とした不安に襲われたときは、RKさんのことを思い出してみては。

フォトグラファー・RK

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東京を拠点に活動するフォトグラファー。1982年茨城県生まれ。

國學院栃木高等学校野球部、文化服装学院、今はなき六本木EL SONORA、ROSA FIESTAにてDJの修行を経て某デザイン会社に就職。DJでは今まで3作のMixをリリースしている。

2013年にダイエット目的で通っていた東京のストリートランニングクルー、AFE TOKYOの参加をきっかけにiPhoneのみでの撮影、エディットを始める。

2014年、Instagram official よりSuggested userに選ばれるなど、東京のストリートシーンや、ポートレート、その他ジャンルを問わない彼のスタイルは日本に留まらず多くの海外メディアにも取り上げられた。

2017年にはAppleのオファーにより銀座店でイベントを開催。DSLRにもチェンジし、フォトグラファーの道へ進むことになる。

メインストリームのInstagramでは『DENSE』というジャンルを創り上げ『秋葉原電気街のおじいちゃん』『台北大橋の密集』などをはじめとするNEW ONEを数多く残している。

また、FR2 Gallery にて初の写真展を開くなど精力的に活動し、2018年4月からフリーランサーとなり数多くのブランドの撮影、案件をこなす。
HP:www.rkrkrk.tokyo
Instagram:@rkrkrk

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